家族葬をお寺で行うには?参列者の範囲と読経の決め方・会館との違い

「家族だけで静かに送りたい。でも葬儀会館ではなく、お寺できちんとお経をあげてもらいたい」。そう考えたとき、家族葬はお寺でも営めます。準備の決め手は会場の広さより、「誰に来てもらうか」と「どの場面で読経をお願いするか」を家族で先に言葉にしておくことです。この二つが決まると、お寺への相談も葬儀社との打ち合わせも具体的になります。大阪市住吉区の太平寺でも、お寺での葬儀を法華宗の作法で住職が勤めます。
お寺の家族葬は、葬儀会館の家族葬と何が違う?
家族葬は、参列する人の範囲を家族や近しい人に絞った葬儀を指す言葉で、会場の種類を表す言葉ではありません。そのため「お寺で行う家族葬」と「葬儀会館で行う家族葬」は、参列者の顔ぶれは同じでも、場の性質と準備の分担が変わります。一般的な傾向は次のとおりで、寺院や施設によって異なります。
| 比べる点 | お寺で行う家族葬(一般的な傾向) | 葬儀会館で行う家族葬(一般的な傾向) |
|---|---|---|
| 場の性質 | ご本尊の前、日ごろ法要が営まれる場所で送る | 葬儀のために整えられた式場で送る |
| 読経とのつながり | 僧侶のいるお寺そのものが会場になる | 僧侶が式場へ出向いて読経する |
| 祭壇・飾り | お寺の荘厳(仏前の飾り)を生かし、加えるものを相談する | 式場の祭壇の内容から選ぶことが多い |
| 控室・宿泊・駐車 | 寺院ごとに差が大きい | 設備が整った施設が多い |
| 葬儀のあと | 法要や納骨を同じお寺へ続けて相談しやすい | 法要や納骨は別にお寺を探す場合がある |
少人数の葬儀ほど、ご本尊の前で読経に耳を傾ける時間に気持ちを向けやすくなります。一方で、控室や段差の条件はお寺ごとに違うため、高齢の家族がいる場合は早めに確かめます。祭壇・受付・返礼品などを誰が用意するかも確認が必要です。当寺の費用・会場の規模・参列人数・宗派の条件・葬儀社との分担はお問い合わせください。
家族葬に呼ぶ人の範囲は、どこで線を引く?
家族葬に「ここまでの親族」という決まりはありません。線の引き方を家族で共有しておかないと、知らせる人が少しずつ増えていきます。次の三つの輪に分けて考えると、話し合いが進みやすくなります。
- 必ず来てもらう人:配偶者、子とその配偶者、孫など
- 声をかけるかを話し合う人:故人のきょうだい、甥や姪など
- 故人が会いたかったであろう人:親しい友人、恩人など
迷ったときは三つの問いで判断します。「故人なら誰に来てほしいと言ったか」「呼ばなかったと後で知ったとき、その方はどう受け止めるか」「同じ立場の人の一部だけを呼ぶ形になっていないか」。きょうだいの一人だけを呼ぶような線引きは、後から理由を説明しにくくなります。「故人のきょうだいまで」のように続柄で引くと伝えやすくなります。
呼ばない方には「家族葬で見送ります(見送りました)」と伝え、事前に知らせる場合は参列を控えていただきたいことを書き添えます。香典や供花を辞退するかも、家族で一つの方針にそろえます。
線引きに迷ったときの想定例
以下は考え方を示すための架空の例で、当寺の実例ではありません。
たとえば、母を子どもと孫で送ると決めたものの、母の妹二人を呼ぶかで意見が分かれた場合。「故人のきょうだいまで」と線を引けば二人とも呼ぶことになり、一方だけという形を避けられます。人数がお寺の受け入れ条件に合うかは、親族へ知らせる前に確かめます。
たとえば、父に友人が多く、家族だけで送ると決めた場合。四十九日や納骨の際にお参りしてもらう機会を設けると伝えておくと、「最後に手を合わせたかった」という思いの受け皿になります。
家族葬でも、読経をお願いする内容はどう決める?
参列する人が少なくても、読経が故人を仏さまのもとへ送る儀式であることは変わりません。家族葬だからこそ、近しい人だけで故人と向き合う時間を持てます。決めておきたいのは「どの場面でお勤めをお願いするか」と「家族として何を願っているか」です。お勤めの内容や時期は、宗派・寺院によって異なります。
| 場面 | お勤めの意味(一般に) | 家族が決めて伝えること |
|---|---|---|
| 枕経 | 亡くなって間もない故人の枕元で読経する | 連絡できる時刻、安置している場所 |
| 通夜 | 最後の夜を家族で過ごし、故人をしのぶ | 日時、集まる顔ぶれ |
| 葬儀・告別式 | 故人を送る中心の儀式 | お題目に声を合わせたいか、お別れにしたいこと |
| 戒名(法号) | 仏弟子としての名を授かる | 故人の人柄・仕事・好んだ言葉 |
| 初七日 | 七日目の法要。葬儀の日に営む例もある | いつ営むか |
| 四十九日・納骨 | 忌明けの法要。納骨を同じ日に行う家もある | 日程の目安、納骨先の有無 |
戒名は法華宗では法号と呼ぶことが多く、位牌や納骨の際にも必要になります。故人の思い出や口癖をメモにして打ち合わせに持参すると、名を授かるうえでの手がかりになります。名前の意味は法華宗の戒名・法号とは?名前の意味と授かる前に知りたい基礎知識で確かめられます。
お布施に不安があるときは、用意できる額と「読経で送りたい」という気持ちをそのまま当寺へお伝えください。
法華宗の家族葬で、家族が知っておきたいこと
法華宗では一般に、法華経を読誦し、お題目「南無妙法蓮華経」を唱えて故人を送ります。どの品を読むか、お題目を唱える場面や焼香の作法は、流派・寺院によって異なります。当寺は京都の本能寺を大本山とする法華宗の寺院で、その作法に沿って住職が葬儀を勤めます。
少人数では家族一人ひとりが読経のすぐそばに座ります。お題目に声を合わせる場面があるか、初めての方はどうすればよいかを打ち合わせで尋ねておきましょう。通夜から火葬までの進み方は法華宗の葬儀の流れを解説|通夜から火葬までの手順と参列時の作法を参考にしてください。故人や家族の宗派が法華宗でない場合の条件は、お問い合わせください。
お寺で家族葬を行う段取りは?連絡から葬儀後までの順番
お寺で家族葬を営むときは、次の順に進めると手戻りが少なくなります。
- 菩提寺の有無を確かめる。菩提寺がある場合は、遠方であっても最初に連絡する
- お寺へ相談する。希望日、人数の見込み、宗派、葬儀社への依頼状況を伝える
- 搬送や安置、火葬の手続きをどこへ依頼するかを確かめる。当寺と葬儀社の分担はお問い合わせください
- お寺の受け入れ条件を聞いてから、参列者の範囲を確定して連絡する
- 読経をお願いする場面と、法号の手がかりとなる故人の話を住職へ伝える
- 通夜・葬儀を営み、火葬へ向かう
- 初七日・四十九日の法要と、納骨先の相談に移る
家族だけの葬儀は人手が限られるため、連絡役・会計役・付き添い役を家族の中で先に割り振っておきます。
住吉区で、家族だけの葬儀を準備するとき
死亡届は、大阪市の案内では故人の本籍地・死亡地・届出人の所在地のいずれかに、原則として死亡を知った日を含め7日以内に提出します。誰が提出するかを家族で決め、窓口は大阪市「死亡届」で確かめてください。
太平寺は大阪市住吉区上住吉1-3-27、南海高野線「住吉東」駅から徒歩7分です。電車で来る家族には集合の時刻と場所を添えて伝えます。駐車の条件は当寺へ確かめてから案内し、確認前に「停められる」と約束しないようにします。
失敗しないために、家族で何を書き出しておく?
起きやすい失敗は、準備の順番と伝え方から生まれます。
- 範囲を決めないまま知らせ始め、人数が増え続ける
- 菩提寺へ連絡しないまま進め、法号や納骨の段階で相談し直す
- 読経や法号についての希望を、当日まで伝えそびれる
- 後日の弔問や香典を想定しておらず、対応に追われる
次の表を家族で埋めてから相談してください。空欄は「未定」と書きます。
| 確認すること | 家族の記入欄 |
|---|---|
| 必ず来てもらう人(続柄と人数) | 続柄: /人数: 人 |
| 声をかけるか話し合う人と、決めた線引き | 対象: /線引き: まで |
| 呼ばない方への連絡の時期と方法 | 葬儀前・葬儀後: /方法: /担当: |
| 香典・供花を受けるか | 受ける・辞退する: |
| 菩提寺の有無と連絡の結果 | 菩提寺: /相談した内容: |
| 読経をお願いしたい場面 | 枕経・通夜・葬儀・初七日など: |
| 法号のために伝えたい故人の人柄 | 仕事: /好んだ言葉: /人柄: |
| 付き添いや配慮が必要な家族 | 名前: /必要な配慮: |
| 後日お参りしてもらう機会 | 四十九日・納骨など: /知らせる相手: |
葬儀のあと、お骨をどこに納める?太平寺の選択肢
家族葬のあとは、「呼べなかった方にも後でお参りしてもらいたいか」「お墓を継ぐ人がいるか」が納め先の分かれ道になります。
- 後から親族や友人にもお参りしてもらいたい:個別に納める形が向いています。本堂横の納骨堂の個別納骨「光明」は13年100,000円/33年200,000円で、期間後は合祀墓に埋葬します。境内の樹木葬は個別区画で、ご夫婦・ご家族・ご兄弟と一緒に納骨できます。樹木葬の料金と一区画に納骨できる人数はお問い合わせください
- お墓を継ぐ人がいない、負担を残したくない:合祀墓「久遠」は30,000円(税込)、管理費0円です。戒名刻は100,000円(税抜)です
- 家のお墓を新しく持ちたい:一般墓(太平寺サンライズガーデン墓地)があります
納骨先は、これまでの宗派を問わず受け入れています。四十九日までに何を決めるかは四十九日の準備で決めることは?法要と納骨までの段取りをやさしく解説、家族だけで納骨する場合の招き方は納骨 家族のみで行うには?招待範囲・連絡文例と会食なしの配慮が参考になります。
住職より
我々はご先祖さまからの「いのち」を受け継ぎ、そして子孫へとバトンを引き継ぐ役目を担っています。まず「いのち」をいただいたご先祖様に感謝を伝えることから始めましょう。それが先祖供養にあたります。故人に対する想いが様々なように、供養のカタチも多様であっていいと思います。
よくある質問
家族葬でも、お寺に読経をお願いしたほうがよいですか?
人数が少なくても、読経は故人を送る区切りとなり、家族が気持ちを整える時間にもなります。その後の四十九日や納骨の法要も、続けて相談しやすくなります。費用に不安があれば当寺へご相談ください。
家族葬に親戚を呼ばないのは失礼にあたりますか?
家族葬にすること自体が失礼になるわけではありません。不満が生まれやすいのは、線引きの理由が伝わらないときです。続柄で範囲を決め、呼ばない方には丁寧に知らせます。
家族葬の後に弔問や香典を受けたら、どうすればよいですか?
「後日のお参りを受けるか」「香典を辞退するか」を家族で決め、同じ方針で応じます。受け取った場合は、時期を見てお礼を伝えます。
菩提寺がなくても、太平寺で家族葬をお願いできますか?
当寺では、お寺での葬儀を法華宗の作法で住職が勤めます。故人やご家族の宗派の条件、檀家の要否についてはお問い合わせください。菩提寺がある方は、先に菩提寺へご相談ください。
お寺の家族葬は、何人まで参列できますか?
受け入れられる人数や会場の規模は、お寺によって異なります。当寺の参列人数・会場の規模はお問い合わせください。親族へ知らせる前に人数の見込みをお伝えください。
大阪市住吉区の太平寺へ、家族葬のご相談
当寺では、お寺での葬儀を法華宗の作法で住職が勤めます。お電話では「お寺で家族葬を考えている」とお伝えいただき、菩提寺の有無、希望の時期、人数の見込み、葬儀社への依頼状況をお知らせください。未定の項目はそのままで構いません。
電話:06-6672-8891
受付:平日・土日祝 9:00-21:00
所在地:大阪市住吉区上住吉1-3-27
交通:南海高野線「住吉東」駅から徒歩7分